Amazonに出店したい場合、購入アカウントとは別に出品用アカウントの取得が必要になります。
初めてAmazonに出店するという方が一番悩むのが「出店形態」で、大口出品と小口出品の2種類があります。
どちらかのプランを選択するわけですが、違いが分からない方も多くどちらを選んだら良いのか悩んでしまう方もいるでしょう。
最初に結論を言いますと、ビジネスとしてAmazonで出店していくのであれば大口出品での登録が必須です。
詳しい事はこの先で解説しますが、大口出品は小口出品よりもより充実した機能を使う事ができ、ビジネスにおいてそれらの機能は欠かせないからです。
また、ざっくりと大口出品か小口出品かを判断するのであれば、月の出品数が50個以下の見通しであれば小口出品で良いでしょう。
なぜ50個以下は小口出品の方が良いのか、これについても解説していくので是非最後まで読んでください。
こちらでは、Amazonに出店するのは小口出品と大口出品どっちがいい?【違いやメリットを比べていきます。
大口出品と小口出品の違いについてよく分からないという方、どちらにしたらいいか悩んでいる方は是非参考にしてください。
関連:Amazon販売における出品手数料と販売手数料の仕組み【2020年最新版】
Amazonの小口出品と大口出品の違いやメリット
小口出品と大口出品では、Amazon販売にかかる手数料や利用できる機能が違ってきます。
具体的には、以下のような違いがあります。
- 月額料金
- 基本成約料
- オリジナル商品の出品
- 一括出品ツールの利用
- 注文管理レポートの利用
- 出品者独自の配送料金とお届け日時指定の設定
- 購入者へ提供できる決済方法
- ショッピングカートボックスの獲得
- 利用可能なオプションサービス
【大口と小口出品の違い 機能比較の早見表】
大口出品 | 小口出品 | |
月額登録料 | 4900円 | 無料 |
一括出品ツールの利用 | 〇 | × |
注文管理レポートの利用 | 〇 | × |
出品者独自の配送料金とお届け 日時指定の設定 | 〇 | × |
法人向け販売機能の利用 | 〇 | × |
購入者へ提供できる決済方法 (出品者出荷の場合) | クレジットカード Amazonギフト券 「Amazonショッピング カード」 請求書払い 携帯決済 コンビニ決済 代金引換 Edy払い |
クレジットカード Amazonギフト券 「Amazonショッピングカード」 請求書払い 携帯決済 |
利用可能なオプションサービス |
[配送関連サービス]
フルフィルメント by |
[配送関連サービス]
フルフィルメント by Amazon (FBA) |
(Amazon公式サイト:大口出品と小口出品の違いより参照)
月額登録料
大口出品と小口出品ではまず、月額登録料が変わってきます。
大口出品では月額4900円(固定費)がかかってきますが、小口出品の場合はこの月額登録料が無料です。
一見、小口出品の方がお得なのでは?と思うかもしれませんが、実際には小口出品はさまざまな機能が使えないのでそうとも言えないのです。
また、大口出品と小口出品の手数料形態から見ても、小口出品がお得とは言い切れません。
基本成約料
Amazonでは、商品が1個売れる毎に基本成約料という手数料がかかります。
この基本成約料は大口出品と小口出品で大きく異なります。
小口出品の場合は、商品が1個売れる毎に100円の基本成約料がかかります。
しかし、大口出品の場合はこの基本成約料がかかりません。
ここまでを整理してみると、以下のようになります。
- 大口出品の場合…月額4900円(固定費)+基本成約料0円
- 小口出品の場合…月額0円+基本成約料100円(商品が1個売れる毎)
大口出品では月額4900円を支払う代わりに基本成約料を払わなくて良いので、単純計算で月に50個以上商品を販売する場合は大口出品の方がお得と言えます。
なので、一番簡単な判断方法は「月に商品を50個以上販売するかどうか」でジャッジできますね。
ただしAmazon販売初心者の方の場合は特に、月に50個も販売できるか分からなくて不安という方もいるでしょう。
例え月に50個以上販売しなかったとしても、大口出品には小口出品にはないたくさんのメリットがあります。
オリジナル商品の出品
ここから先は、大口出品と小口出品の機能の比較になってきます。
大口出品には小口出品では使えない機能がいくつか使えますが、その中の一つがオリジナル商品の出品です。
オリジナル商品というのは、ここではAmazonに販売されていない商品の事を指します。
Amazonは品揃えが豊富なECサイトではありますが、まだまだAmazonに出品されいない商品というのはたくさんあります。
もしあなたが他のサイトで売れている商品を発見して、Amazonにまだ出品されていなければ、新しくページを作成してAmazonに商品登録をする事ができるのです。
これにより、Amazonで販売できる商品の幅がさらに広がるので、ビジネスの幅も大きく広がります。
リサーチ対象になる商品が増え、商品を独占販売する機会が増えるでしょう。
ただし、オリジナル商品はAmazonでの販売データがないので、リサーチをしっかりとして仕入れの際にはかなり慎重になる必要があります。
オリジナル商品の出品は、中級者~上級者向けです。
一括出品ツールの利用
AmazonではAmazon公式の一括出品ツールの提供をしています。
ただし、この機能は大口出品者のみに限定されています。
Amazonに出品するのは難しくありませんが、やはり一つ一つ手動で出品しているとと手も時間がかかります。
一度に大量の商品を出品できるのは効率的であり、大変便利です。
注文管理レポートの利用
注文管理レポートを利用できるのも、大口出品者限定となっています。
注文管理レポートからは、出品中の商品ページへのアクセス数などを見ることが可能です。
また、1つのレポートで複数の注文の受注処理情報をダウンロードできます。
スケジュールを設定して自動的に作成することも、都度ダウンロードすることもできます。
出品者独自の配送料金とお届け日時指定の設定
細かい設定になりますが、大口出品者であれば、出品者独自の配送料金とお届け日時指定の設定が行えます。
特に、自己出荷商品が多い方や、商品代金ではなく送料を多めにとって利益を得たいという場合に有効活用できる機能です。
小口出品の場合は、自己発送商品の送料はカテゴリー毎に限度額が定められています。
しかし、大口出品の場合は、商品毎に送料やお届け日時指定の設定が行えるのです。
例えば送料が多くかかる離島のみ送料をプラスしたり、逆に送料を無料にして商品を売れやすくする事も出来ます。
ご自身のAmazon販売スタイルに合わせて、送料やお届け日時指定の設定が行えるのは大きなメリットです。
購入者へ提供できる決済方法
Amazonではさまざまな決済方法で決済が可能ですが、小口出品の場合は購入者へ提供できる決済方法が限られます。
具体的には、大口出品では以下の決済方法が利用できます。
- クレジットカード
- Amazonギフト券
- コンビニ決済
- 代金引換
- Edy払い
- 「Amazonショッピングカード」
- 請求書払い
- 携帯決済
これだけの支払い方法が用意されていれば、まず購入者も決済で困る事はありません。
大口出品と比べて、小口出品の場合は以下の決済方法に限られます。
- クレジットカード
- Amazonギフト券
- 「Amazonショッピングカード」
- 請求書払い
- 携帯決済
特に、代引き支払いが選べないというのが小口出品における決済方法のデメリットです。
現代ではクレジットカードを持つことが当たりまえになってきてはいますが、未だクレジットカードを持っていないという方も沢山います。
この場合に代引き支払いを利用する事になりますが、小口出品では代引き支払いの選択肢が選べないので、販売機会損失に繋がる可能性があるのです。
クレジットカードの利用者が多いとはいえ、少なからず売上には影響するとみて間違いないでしょう。
ショッピングカートボックスの獲得
大口出品にはカートボックス獲得の権利があるのに対し、小口出品にはカートボックス獲得の権利がありません。
カートボックスとは、Amazonで商品ページを開いた際に出てくる「カートに入れる」ボタンの事で、多くの人はこのボタンから商品を購入するでしょう。
このカートに入れるボタンから購入したときに、カートボックスを獲得している出品者に注文がは入る仕組みになっています。
大口出品者はここに表示される権利を持っているので、商品が非常に売れやすくなるのです。
小口出品者の場合はこのように表示される事はないため、出品者一覧から購入に至ってもらわない限りは商品が購入される事がありません。
カートボックス獲得の権利は、大口出品と小口出品の違いの中でも大きなメリットだと言えるでしょう。
利用可能なオプションサービス
大口出品で以下のオプションサービスが利用可能なのに対し、小口出品では利用する事が出来ません。
販売を促進させるためにも、以下のオプションサービスは使っていきたいところですね。
- 配送関連サービス
- 広告サービス
- その他
Amazonに出店するのは小口出品と大口出品どっちがいい?
結局、Amazonに出店するのは大口出品と小口出品どちらがいいのか?となってきますね。
一番最初に言いましたが、一番簡単で最適な方法は「月の出品数の数」による判断です。
月に50個以上出品するのであれば、まず迷わず大口出品でしょう。
50個以下の出品なのであれば、大口出品のメリットを踏まえた上で大口出品か小口出品かを選ぶ事になります。
今後出品数を増やす予定なら、初めから大口出品にしておいた方が良いです。
これからAmazon販売を始める方は、月に50個も商品を売る自信がないかもしれません。
しかし実際に販売を始めてみると意外にもあっという間です。
もちろん大口出品でスタートした時の話であり、小口出品でスタートした場合はまず50個売るのは難しいでしょう。
なるべく費用を抑えたいという気持ちは誰しも同じですし、月額費用を払うのは抵抗があるかもしれません。
しかし、ビジネスでAmazon販売をしていくのであればやはり小口出品では大口出品にかないません。
早くに結果を出すためにも、基本的には大口出品で登録すべきでしょう。
月に5000円も支払えないのであれば、Amazon販売をやるべきではないとも言えます。
最後に
Amazonに出店するのは小口出品と大口出品どっちがいい?について、違いやメリットを比べました。
大口出品には小口出品にはない、数多くの機能が利用できるメリットがありました。
自宅の不用品をAmazonで売りたいくらいであれば、もちろん小口出品で十分ですが、ビジネスとしてAmazonで販売するのであれば大口出品での登録になるでしょう。
この記事を参考に、それぞれの機能やメリットを考えた上で、大口出品にするか小口出品にするか選んでみて下さい。
関連:Amazon販売における出品手数料と販売手数料の仕組み【2020年最新版】
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